48年前のコールマン502ストーブを蘇らせる!

アウトドア

1、40年以上の時を超えて蘇るコールマン502ストーブ

40年以上前に父が購入したコールマン502ストーブ。長年使われていなかったストーブを、再び使えるように蘇らせました。

最初にこのストーブに出会ったのは、私が小学生くらいの頃でした。四十数年前?!
登山好きの父が買ってきたのです。
これの前に使っていたストーブは記憶していませんが、ワックス缶のような固形燃料を使っていたように思います。

このストーブはアルミ製の大きなケースに入っていたのですが、このストーブをもらう時にはプラスチック製のケースを付けてもらった記憶があります。

もらったというのも30年くらい前でしょうか。

丈夫なので、大事に使ってはこなかったのですが、物持ちのいい私の手元にあるならば、いつまでも使いたいと思い始めてます。

 

2、メンテナンスの必要性

キャンプで久しぶりにこのストーブを使おうとしたら、ポンピングがうまくできません。(圧がかかっている気配がない)

なんとかポンピングしたあと使おうとするとガスが少ししか出ず、ガスが出ないはずの別の個所に引火してしまい、使うのをやめました。ポンピング不良やガス漏れが発生。

 

すぐに修理に出そうかと思いましたが、できる所までは自分でやってみようと思い立ちました。

まずはポンピングです。

 

 

通常はポンピングする本体側の小さな穴に油を差してメンテンナスするのですが、その油もありません。

3、ポンプカップ交換

コールマンポンピング不良の原因は、ポンプカップの劣化でした。

コールマンに問い合わせしてポンピング不良の際の交換部品の品番を教えてもらい(ポンプカップと言うそうです。本品は革製で品番216-5091)、一緒にメンテナンスの油(リュブリカント品番は149A5361)を購入してきました。

 

 

ポンプを引っこ抜いてみると、革製だゴム製だかわからないほど真っ黒です。

ほぼ硬化していて、押さえた状態がそのまま維持されてしまいます。

 

 

ペンチでポンプカップを抑えているワッシャーのようなものを引きちぎり(動作としてはこんな感じ)ポンプカップを取り外します。

外したポンプカップをよく見ると、確かに「革」のような部分が見えます。

 

 

新、旧のポンプカップの写真です。

新しいポンプカップ(右側)には既にリュブリカントを染み込ませています。

 

 

リュブリカントはすぐに染み込んでしまいますので、少し多めに塗布しました。

 

 

そしてワッシャーのようなものを「パチン」とはめて、外れない事を確認します。

 

 

ストーブ本体のポンプ部分に上手に入れ込みます。

 

 

そして、ポンプをしたら圧はかかりましたが、コックを開けてもガスが出ている気配がありません。

通常なら「コーーーー」とガスが出る音がするのですが。。

 

しかも火を付けようとライターに火を付けて近づけていると別の部分に引火してしまう始末。

これは別の部分が悪いという事でしょう。

 

4、ジェネレーター分解清掃

ネット上で「コールマン 502 修理」などと何度か検索しましたが、ジェネレーター等は不用意に触らない方がよいとのコメントが多数。

このコメントされている方々は、完全分解までやってしまう猛者ばかりで、やる気を失いました。

 

しかし、開けてみない事にはわからない!とジェネレーターを分解する事にしました。

下の写真はすでに分解してしまっていますが、肝心のジェネレーターの針先が曲がっている?ことに気が付きます。

先端の針金は真っすぐに伸びているはずですが、くの字に折れ曲がり、更にらせん状に曲がっていました。

 

ガス漏れは、ジェネレーターの針先の曲がりとジェネレーター根本の緩みが原因でした。

そこをペンチでまっすぐになるよう補正しました。

かなり細いのに、意外と固い針金です。

折れてしまわないかと不安でしたが、このままでは動作しない事があきらかなのでやってしまいます。

 

 

先端の針金部分だけでなく、ジェネレーター本体の外側の筒や、針金の本体部分も若干曲がっているのでまっすぐに補正しました。

そして組み立てると少しだけ細い針金がジェネレーターから出てくれました。

 

 

あとは、組み上げて点火実験ですが、ここでも問題が!

メインのコックを開けたらジェネレーターの根本からガソリンがポタポタ落ちてきます。

 

燃料タンクの給油蓋を開けてタンク内の圧を下げて、またジェネレーターを取り外し少し強めにネジを締め付けました。

あんまり強く締めると、他の部分が曲がってしまうので注意してください。

 

5、復活の瞬間

また組み上げて、燃料漏れがないことを確認して着火しました。

今回はコックを開いたときに「コーーーーー」とガスの出る音がして、火も普通についてくれました。

 

復活です!

 

少し手間がかかりましたが、ジェネレーター部分とポンプ部分の構造は少し理解が進みました。

丈夫だと言って雑に使っていましたが、もう少し大事にして料理に役立てられるように活用したいと思います。

 

 

6、製造年調査

さて、このストーブはいつ製造されたのだろうか?と調べてみました。

タンクの裏に刻印があります。

 

よく見えないので、鉛筆とメモ用紙に協力してもらいました。

THE COLEMAN CO.INC

WICHITA KANSAS U.S.A.

                 74

コールマン502ストーブ 裏面刻印

これは1974年にアメリカ合衆国 カンザス州にあるウィチタという都市で製造されたという意味ではないかと思います。

今から48年前?

よく頑張ってくれていますね。

 

 

7、まとめ

昨今は強力バーナー、お手軽バーナーだけでなく、メスティンの人気で固形燃料やら、アルコール燃料やら流行っていますが、どちらかというと便利よりも味わいを重視しているように思います。

 

今回メンテナンスしたコールマン502ストーブは、大きさは小さくなく、どちらかというと大きいですが、火力はそんなに強くありません。

逆に細かな火力調節が得意なので、ご飯を炊くとかコトコト煮込むとかそういう料理に向いています。

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